貿易戦争とコロナがもたらした戦後最悪の不況
内閣府は、2018年10月が景気の山で、それ以降、景気後退期に入っていると正式に認定しました。戦後最悪の落ち込みとなったこの不況には、なんと名前がつくでしょうか?
「コロナ・ショック」と呼びたいところですが、新型コロナの影響で景気が落ち込んだのは2020年からです。不況は、それよりも1年以上早く始まっていました。コロナ前から米中貿易戦争の影響で製造業を中心に世界景気は悪化していました。つまり、今回は2つの異なるダメージが時間差で続いた複合不況です。名前をつけるならば、「貿易戦争&コロナ・ショック」または「(貿易戦争とコロナによる)世界分断不況」といったところでしょうか?
ところで、この不況は、いったいいつまで続くでしょうか? 米中対立は激化の一途、このまま何年も泥沼の景気後退が続くと、悲観的な見方もあります。
私は、景気回復は近いと考えています。過去の経験則では、真っ暗な闇の中から、次の回復は始まります。いくつか、新しい希望の灯も見えてきています。私は、早ければ来年、世界景気は回復に向かうと考えています。