公的年金の資産配分にならう

 個人投資家の方々も、国際分散投資に対する関心を徐々に高めてはいますが、具体的にどのような資産配分(アセットアロケーション)が良いのでしょうか。

 そこで今回は、この答えに近づくべく、厚生年金など公的年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人:運用純資産は約164兆円)が目標とする、「基本ポートフォリオ(資産配分の基本方針)」を取り上げます(注:2020年6月末時点)。

 GPIFが2020年4月に改訂した「新・基本ポートフォリオ」(新・資産配分目標)は、「国内株式25%(±8%)、外国株式25%(±7%)、国内債券25%(±7%)、外国債券25%(±6%)」となっています(図表2)。

図表2:GPIF「新・基本ポートフォリオ」
 

出所:GPIFデータより楽天証券経済研究所作成

 注目点は、世界有数規模の年金を運用する投資の専門家が、長期的視野で安定性も重視した「最適な配分」と考える資産配分が、「株式5割+債券5割」、そして「外貨建て資産(外国株式+外国債券)が全体の5割」であることです。