先週の結果
先週は、週前半は2万3,000円を守っていたが、週後半は2万3,000円割れで引ける
先週の予測は、2万3,000円を守れるかどうかとしましたが、週後半はわずかに守ることができませんでした。
先週は6月以降続いていた2万2,000~2万3,000円のボックス圏を上に抜けたことで市場はさらなる上値期待が出ていました。しかし、これは米株式の上昇と円安という外部要因にサポートされての上昇であり、国内では予想を下回る決算や新型コロナの感染拡大状況を考えれば、さらに上値を試すのは難しく、米国株式や為替次第では2万3,000円を守れないかもしれないとしました。そして、先週のSQ(特別清算指数)値が2万3,350円で、日経平均の現物の指数は2万3,338円が高値で「幻のSQ」となっており、ここが目先の上値のフシにかる可能性もあるとしました。
結果的には、週始めの2万3,248円を高値に19日(水)までは2万3,000円台を守っていましたが、週後半は2万3,000円を挟んだもみ合いとなり、週末の終値は2万2,920円と2万3,000円を割って引けました。国内的には何の手掛かり材料もなく上にも下にも外部要因でのきっかけ待ちとなっています。
8月17日(月):前週末の米国市場は、ほぼ変わらずの動きだったものの、シカゴの日経先物は▲140円の2万3,140円となっており、さらに寄り前発表の4-6月期GDPが年率▲27.8%と戦後最悪となったことで▲99円の2万3,189円で寄り付き、一時▲220円の2万3,068円まで下落しました。その後も利益確定売りが続き、▲192円の2万3,096円と5日ぶりの反落となりました。
18日(火):前日の米国市場は、ナスダックは史上最高値を更新するもNYダウは反落とマチマチの動きを受けて、+1円の2万3,097円で寄り付きました。その後、米国でのファーウェイの輸出禁止の強化で米中対立激化懸念が高まり、ドル安・円高を受けて一時▲147円の2万2,948円と2万3,000円を割り込む場面も。その後、日本銀行のETF(上場投資信託)買い観測が支えとなって下げ渋り、▲45円の2万3,051円と続落しました。
19日(水):S&Pが2月以来半年ぶりに史上最高値を更新し、ナスダックも2日連続の最高値更新に。しかし、追加経済対策が不透明なため、NYダウは続落。そのため日経平均は▲53円の2万2,997円で寄り付きました。しかし、円高が一服するとプラスに浮上し、一時+98円の2万3,149円まで上昇し、+59円の2万3,110円と3日ぶりに反発しました。
20日(木):前日の米国でFOMC(米連邦公開市場委員会)が年後半の見通しを引き下げたことや、さらなる財政支援の必要性に触れなかったことで、主要3指標そろって反落。これを受けて日経平均は▲107円の2万3,003円で寄り付き、2万3,000円を割り込む動きに。後場には▲258円の2万2,851円まで下落し、終値は▲229円の2万2,880円と大幅反落となりました。
21日(金):前日の米国市場は、主力ハイテク株中心に反落しましたが、日経平均は+142円の2万3,022円で寄り付き、一時+254円の2万3,135円まで上昇しました。しかし、その後、徐々に上げ幅を縮小し、後場は大引けにかけて縮小の流れが止まらず、安値引けとなって+39円の2万2,920円となりました。
日本市場の引け後の21日(金)の米国市場は、NYダウは+190ドル、ナスダック、S&P500はともに史上最高値更新となりました。しかし、シカゴの日経先物は▲10円の2万2,890円と2万3,000円を回復しませんでした。その理由は、NYダウの+190ドルのうち、アップルの1銘柄でNYダウを+167ドル押し上げており、これがなければNYダウはほとんど上昇しておらず、NYダウに連動する日経平均は上がらなかったということです。アップルは8月28日に1:4の株式分割を予定しており、これを受けて5.15%上昇し、時価総額2兆1,270億円となりました。米株高の背景は、その他に新型コロナワクチン開発期待、7月中古住宅販売件数の上ブレがあります。