S&P500は史上最高値更新。上昇一服も想定を

 最後に米国株市場の動きについても見ていきます。

■(図4)米S&P500(日足)の動きとRSI(2020年8月14日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の米S&P500は、コロナ・ショック前の水準を超え、史上最高値を更新しています。5日・25・75日の移動平均線がすべて右肩上がりで基調も強く、弱気相場から高値更新まで最速のペースで株価を戻してきたことになります。

 引き続き、米国株市場の好調さを見せることができるかが今週の焦点となりますが、図4の下段のRSIを見ると、株価が高値を更新する一方で、RSIの上値が切り下がる「逆行現象」となっており、上昇が一服する展開を想定しておく必要があります。

 今週の米国は、7月の新築および中古住宅販売や、個人所得・消費支出といった経済指標の発表の他、毎年恒例のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の経済会議)が開催されます。さらに、米共和党の全国大会も開催され、米大統領の選挙戦がいよいよ本格化するなど、イベントが多くあることも、株価を動きづらくさせるかもしれません。

 今週も為替市場の動きも絡みつつ、株価の水準感を探る展開が見込まれます。