日銀の買いが、外国人の売りをすべて吸収

 日本株の動きは、これまで完全に外国人投資家に支配されていました。外国人投資家が買い越した月は日経平均株価が上昇し、売り越した月は日経平均が下落する傾向が過去30年、続いてきました。

 ところが、その法則に2020年は異変が起こっています。

2020年1月以降の外国人の日本株売越額・日本銀行の日本株ETF買い付け額推移

出所:外国人の売越額は東京証券取引所「主体別売買動向2市場1・2部」、7月3日まで。日本銀行のETF買い付け額は、日本銀行、7月14日まで

 3月まで、外国人の巨額の売りで日経平均が暴落したところまでは、いつも通りでしたが、4月以降に異変が起こりました。外国人が延々と売り越しを続けているにもかかわらず、日経平均が急反発しているからです。外国人の売りをすべて吸収して、日経平均を急反発させたのは、日本銀行のETF買いでした。上の表をご覧いただくと、日銀が外国人の売りをほとんど吸収してきたことが分かります。