なぜ長期投資は個人投資家に受け入れられるのか

 株式投資は長期投資が基本、とアドバイスする専門家やアドバイザーは結構多いと感じるのは私だけでしょうか。そして、それを実践する個人投資家も数多くいるように思います。では、なぜ長期投資が個人投資家に受け入れられやすいのでしょうか?いろいろ理由はあると思いますが、筆者は以下の2点が大きいと思います。

 1つには、長期投資の投資哲学に共感を覚えやすい、という点があります。
「投資家が企業の株を買って長期投資すれば、企業を応援することにつながり、その行動が経済の発展にも役立つ。しかし短期売買は利益だけを追い求めた単なるマネーゲームであり、ギャンブルと変わらない。」と個人投資家に説く専門家やアドバイザー。この考え方に賛同する個人投資家も多いようです。

 2つには、根強い「右肩上がり信仰」があります。
専門家だけでなく、個人投資家の多く、特に中高年以上の方にはその人生経験に基づき、株価は長期的に右肩上がりに上昇するもの、という先入観があるようです。

 実際、戦後数多くの暴落を乗り越え日経平均株価は上がり続けました。それは平成バブル崩壊以前まで続きました。したがって、短期間の投資では大きく損をすることもあるが、長期投資をして長期間株を持ち続ければ最終的には報われる、という心理が根底にあるようです。