日本には、シェアリングエコノミー関連の成長株がまだ少ない

 日本でも世界でも、シェアリングエコノミーが、株式市場の成長テーマとして注目されるようになりました。民泊・シェアハウス・カーシェア・ライドシェア・自転車シェアリングなど、さまざまな財やサービスを複数の人間で共用するサービスが、日本および世界に広まりつつあります。ネットなどを活用し、不特定の貸し手・借り手を仲介するサービスが、急成長しています。

 日本でも、海外でも、シェアリングエコノミー関連株を探して、成長株として評価する動きがあります。ただし、海外とは異なり、日本にはまだこのテーマで注目される高成長株があまりありません。パーク24は、近年利益の伸びが鈍く、人気が離散していますが、日本のカーシェアのトップ企業であり、日本でカーシェアがさらに幅広く認知されるようになれば、テーマ株として買われる可能性があると考えています。

元祖シェアリングエコノミー「リース業」に最高益更新多い

 リース・レンタル業は、早い時代から、さまざまな物を共同利用(シェア)する仕組みを作っていたと言えます。リース業には、地味ながら最高益を更新する企業が多数あります。
カーシェアリング第2位で、レンタカー大手のオリックス(8591)にも注目しています。カーシェアおよびレンタカー事業の拡大が期待できます。ただし、オリックスは、ノンバンクの複合経営企業で、自動車事業はたくさんある事業の中のひとつに過ぎません。リース事業が安定収益の核となっています。

 地味な成長企業として、東京センチュリー(8439)にも注目しています。みずほFG系のリース会社で伊藤忠とも連携しています。成長分野と位置づけるスペシャルティ事業、国内自動車リース、国際事業で収益拡大が期待されます。前期(2020年3月期)経常利益は会社予想ベースで5.4%増の910億円を確保した模様です。11期連続の最高益です。
 リコーリース(8566)三菱UFJリース(8593)も小幅に最高益更新を続けています。

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