株式市場の注目は、イランから中国へ

 年初、いきなり世界株安に見舞われたのは、米国・イラン間で緊張が高まり、一時「開戦は避けられない」と悲観が広がったからです。ところが直後に、米国・イランともに軍事衝突は望まず、これ以上緊張が高まらないように気を使っていることがわかり、安堵が広がったことで、株価は急反発しました。これで目先、イランへのマーケットの関心は低下しそうです。

 代わって今週、世界の株式市場の注目を集めているのが、中国です。トランプ大統領は、1月15日をメドに米中通商交渉で「部分合意」に署名すると述べていました。今日にも署名が実現し、部分合意が発効する可能性があります。

 部分合意の署名は確かに実現するか、部分合意をきっかけにさらなる対立の緩和があるか、注目を集めています。どういう形の部分合意となるか、マーケットが想定する最善シナリオと最悪シナリオを説明します。