過去4年の業績推移振り返り

 2016年3月期以降の東証1部主要841社の業績推移を、簡単に振り返ります。

◆2016年3月期:4.7%の減益
 下期(2015年10月~2016年3月)の景気が「景気後退ぎりぎり」まで悪化したため、減益となりました。ただし、「景気後退」の定義を満たすまでは悪化しませんでした。結果的に、「景気減速・踊り場」と位置づけられています。
 チャイナ・ショック(中国景気の悪化)、原油安ショック(資源国の景気悪化)、米国景気減速を受け、世界的に景気が停滞した影響を受け、日本の景気も低迷しました。

◆2017年3月期:12.3%の増益
 2016年4月以降、世界的な景気回復を受け、日本の景気も持ち直しました。景気好転を受けて、増益となりました。

◆2018年3月期:27.5%の増益
 期初(2017年5月時点)の会社予想を集計すると、5.9%の増益予想でした。それが、四半期決算が出るごとに上方修正され、最終的に27.5%増益まで拡大しました。世界まるごと好景気の恩恵を受けて、日本も好調でした。

◆2019年3月期:6.2%の減益
 期初(2018年5月時点)の会社予想を集計すると、小幅(▲2.5%)の減益見込みでした。例年通り、保守的(低め)の予想で、先行き、上方修正され、増益になると考えられていました。上期(2018年9月)までの景況は一進一退でした。ところが、下期(2018年10月以降)に、中国を中心に世界景気が悪化した影響を受けて、日本の企業業績予想も、下方修正が増え、最終的に6.2%の減益となりました。

◆2020年3月期(途中経過):3.6%の減益予想
 期初(2019年5月時点)の会社予想を集計すると、小幅(2.4%)の増益見込みでした。この時点では、例年通り、保守的な見通しでした。ところが、その後、中国景気の悪化の影響を受けて、世界的に景気減速が鮮明になってきたため、9月中間決算の発表で下方修正が増え、11月8日時点では、▲3.6%の減益見通しとなっています。