10月中旬から本格化する7~9月期決算発表に注目

 毎年10月初に発表される9月の日銀短観DIは、10月中旬から本格化する7-9月期決算の先行指標となります。なぜならば、9月に企業経営者が足元の景況感について回答した結果が、9月のDIだからです。7-9月の企業業績を踏まえながら、DIアンケートに回答していると考えられます。したがって、これから発表が本格化する7-9月決算の先行指標となります。

 今回発表された9月のDIを見る限り、日本の企業業績は、製造業の悪化が続いているものの、深刻な状態とは言えません。これから始まる7-9月の決算発表では、製造業の業績がやや低下している可能性がありますが、通期(2020年3月期)の業績予想の下方修正がどんどん出るような状況ではないでしょう。

 非製造業の景況は、好調を維持しています。内需業種はそんなに悪くなっていない模様です。サービス業・情報サービス業・建設・不動産の好調が続いています。ただし、消費増税を控え、小売業の景況感は低くなっています。