値上がり率ランキング(5銘柄)

1 リブワーク(1431・東証マザーズ)

  地盤の熊本を中心にネット受注のスタイルで注文住宅を販売。マザーズ銘柄としては地味な建設株、かつローカル銘柄として流動性が極めて低かったリブワーク(今年2月には出来高ゼロの日も)。出来高も急増、株価も急騰するきっかけになったのが、16日前引け後に発表した株主還元策でした。

 上場記念の株主優待として、9月末と12月末、さらには来年3月末と6月末の4回、100株保有する株主対象で1,000円分のクオカードを配布すると。記念配当のため今回限りながら、株主優待年4回(しかも換金性の高いクオカード)のインパクトは絶大!なんですが…なぜか信用で買った投資家が多いようで、23日に信用規制がかかりました。

2 ホープ(6195・東証マザーズ)

 決算ポジティブで一番上がった新興株。8日に発表した本決算では、前19年6月期の売上高が7割増の38.6億円で、営業利益以下も黒字に転換。主力の広告事業が好調だったほか、新規分野のエネルギー事業の販売額も拡大していました。

 今20年6月期の利益見通しは非開示ながら、売上高は114.5億円に急拡大する見通しと。同社の時価総額59億円のほぼ2倍、前期売上高のほぼ3倍に相当する見通し開示がポジティブサプライズ。あとは1年後の結果を待つのみで…。

3 ポラテクノ(4239・ジャスダック)

 親会社の日本化薬がポラテクノのTOBを発表、そのTOB価格が衝撃的でした。発表日27日の終値は517円で、PBR(株価純資産倍率)は0.57倍。日本化薬が提示したTOB(株式公開買い付け)価格は同日終値を9割強上回る「993円」でした。買付の期限は10月10日で、完全子会社を目的とするため全株取得(成立後は上場廃止)。TOB価格に向けて急騰しました。

 ジャスダックに低PBR株は多数存在しています。ただし、PBRが低い銘柄を買っても一向に上がらないバリュートラップが大半。こうしたTOBの話があると「多くの銘柄の市場価格が割安放置されているんだろうな」と感じるものの、こんな話が出ること自体が極めてレアケース。残念ですが、「バリュー株投資は効率悪い」が浸透しています。

4 手間いらず(2477・東証マザーズ)

 好決算を受けて上値追いの展開に。主力の宿泊予約サイトコントローラー「TEMAIRAZU」の契約施設数が伸び、前19年6月期は大幅増収増益に。今20年6月期についても、25%増収、31%営業増益計画を示したほか、配当の目安となる配当性向(22.5%)も設定。決算後に信用買い残を減らしながら株価が大幅高していますので、中小型ファンドなどの買いも入っている可能性が高い?

5 マジェスティ ゴルフ(7834・ジャスダック)

 ポラテクノ同様、筆頭株主によるTOB実施が値上がりした理由です。9日に、韓国企業のマジェスティゴルフコリアが、1株「195円」でTOBを実施すると発表。発表日終値138円を4割強上回るTOB価格にサヤ寄せする動きに。

 ちなみにこのマジェスティ ゴルフ。昨年10月に商号変更したため社名ではピンと来ないかと思いますが、旧社名は「マルマン」。高級ゴルフ用品の老舗企業です。完全子会社化を目指す韓国マジェスティゴルフコリア社は、韓国国内におけるマルマン製品の販売代理店でした。