7月の新興株<マザーズ、ジャスダック>マーケットまとめ
月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)における10年半ぶりの利下げに関心が集中した7月相場。パウエル・プット期待で米国株独り勝ちの様相のなか、その波に乗り遅れたのが日本株でした。FRB(米連邦準備制度理事会)、ECB(欧州中央銀行)が緩和モードに入るなか、打つ手のない日本銀行を市場参加者も冷めた目で見るだけ。
米利下げ期待で為替が円高基調となるなか、製造業の業績にポジティブサプライズを期待するのも無理…。7月の日経平均株価の月間騰落率は+1.2%、TOPIX(東証株価指数)は同+0.9%と月間ではプラスでしたが、それ以上に連日の薄商いが深刻でした。
そのなかで新興株市場はというと、6月に唯一月間マイナスとなった東証マザーズ指数が同+1.1%で何とか反発。日経ジャスダック平均は同+2.3%と堅調でした。ジャスダックは、まさに“閑散に売りなし”で。流動性の低下が止まらない新興株市場ですが、ジャスダック市場ではこんな日もありました。
22日のジャスダックの総売買代金が201億円と、今年最低を記録。今年最低どころか、遡ると2012年3月28日以来の低水準。これ、アベノミクス前の話です。「株価が動かないから投資家が動かない」「投資家が動かないから株価も動かない」…新興株を好むタイプの投資家にとって、収益を稼ぐには相当苦しい1カ月だったのではないかと思われます。