日本株は買い場の判断を継続

 結論は、毎週述べていることと変わりません。日本株は買い場との判断を継続します。先週、日経平均が急落したことで、投資魅力がさらに高まったと考えます。

 今の日本株は、2019年の世界景気悪化を織り込む最終局面で、2020年の景気回復を織り込む初期段階との判断は変わりません。 

 2020年に回復を予想する理由は、以下3点です。

【1】米中休戦へ
 米中経済戦争は、来年にかけて何らかの「落としどころ」に落ち着くと予想。このまま米中対立をどんどんエスカレートさせていくと、世界景気が一段と悪化し、世界的に株が暴落するリスクが高まる。トランプ大統領は、2020年に大統領選を控えているが、大統領選前に、「景気を悪化させ株を暴落させた大統領」と呼ばれたくないことは確か。 対立先鋭化を辞さない構えを見せつつ、どこかでタイミングを計って、米中合意を導こうとすると予想。抜本的解決にほど遠い内容となるだろうが、大統領選前に、一時休戦を目指すと考える。

【2】第4次産業革命進む
米中対立が緩和されれば、米中対立によって人為的に抑圧されているAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット化)、5G(第5世代移動体通信)、ロボットの投資が世界的に盛り上がると予想。なお、米中対立が長期化しても、5Gの投資は2020年には盛り上がると予想。

【3】資源安メリット続く
 2015年に世界的に原油をはじめ、天然ガス、石炭、銅、ニッケル、鉄鉱石などの天然資源が一斉に急落。資源安メリットが、世界の消費を盛り上げる効果は続いている。

▼著者おすすめのバックナンバー

8月1日: 米ついに利下げ!期待ほどハトでないパウエル会見に嫌気し、NYダウ下落
7月25日:半導体株「買い」判断を再び強調:2020年に半導体ブーム復活へ
7月17日:外国人投資家の日本株の買戻しはいつ?需給指標は日本株「売られ過ぎ」示唆。「裁定買い残」のメッセージは信頼できる?