この2年半で分かったことは、トランプ大統領の一挙手一投足が原油相場を一喜一憂させ、トランプ大統領がけしかけた貿易戦争が複数の面から金価格上昇させ、プラチナ価格の上昇・下落両方の要因を作り、金との価格差を拡大させたことです。

 以下は金とプラチナの価格および価格差の推移です。トランプ大統領就任以降、金価格は上昇、プラチナ価格は横ばい状態となり、その結果、価格差拡大となっています。

図:金とプラチナの価格および価格差の推移 

単位:ドル/トロイオンス
出所:CME(シカゴ・カーマンタイル取引所)のデータをもとに筆者作成

  金とプラチナの価格差が拡大していると聞くと、プラチナ価格が下落しているのでは? と連想する人もいるかと思いますが、近年はそうではなく、金価格上昇、プラチナ価格横ばい、という状況が続いているため、価格差が拡大しているのです。