すでに悪い兆候が…

 5月雇用統計は堅調な予想ですが、一方で気になるレポートも出ています。5月ダラス連銀製造業景況指数は▲5.3に落ち込み、予想(6.2)よりかなり悪い結果でした。中でも受注の伸びは5.2から1.1に大幅に低下。労働市場に関する調査では、給料のベースアップを計画している企業が昨年11月時点の61.9%から5月には58.3%に減少。採用拡大計画も60.7%から49.5%へ減っています。

 米ダラス地区では、米中通商協議の行方が不透明なため投資や採用計画を控えた企業が多かったことを示しています。協議が合意に至り関税も撤廃となれば、再び企業活動が活発になるかもしれませんが、現在の状況を考えるとその可能性は低く、従ってデータは今後さらに悪化していく可能性が高いと思われます。