内部要因やテクニカル要因などからも売りが出た。メモリアルデーに伴う3連休を控え、ポジション整理が進みやすい地合いにあるなかで、節目の60ドルを割り込んだため、投げ(買い方の損失確定の手仕舞い売り)が促されたとみられる。直近の下げ局面において、60ドルを割り込むには至らなかった経緯もあり、同水準がサポートとして強く意識されていた。それだけに、同水準割れは失望感を強め、売りが売りを呼ぶ展開に発展して下げ幅を拡大した。

 中東不安はあるとはいえ、投資マネーの動きがリスクオフを選択しているだけに、投資家心理に改善の兆候が出てくるまでは上値の重い商状が見込まれる。投げが出尽くしたとの判断も早計であり、もう一段の下げも念頭に入れておくべきだろう。米中関係に何らかの進展があって、株価が戻してくるまでは、軟調な展開を強いられる公算が大きい。

今週の予想

  • WTI    やや弱め 56.00-61.00ドル
  • BRENT    やや弱め 66.00-71.00ドル

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