4月の値上がり率ランキング(5銘柄)

1 環境管理センター(4657・ジャスダック)
 知名度の低いジャスダック銘柄で、16日終値(310円)時点の時価総額はわずかに約14億円という超ミニマム株。この銘柄が月後半だけで大変貌。それでも時価総額は4月末時点で26億円ですが…。

  手掛かり材料になったのは、同社が16日発表したリリース。その内容は、悪臭対策に特化したコンサルティング会社を中国浙江省に設立したというもの。大気汚染が社会問題化した中国で、悪臭問題も顕在化しているそうです。この合弁会社の収益寄与の度合いや時期は不明ですが、超が付く小型銘柄の初動ということで、短期資金が殺到。需給ギャップで想像を超える上昇につながったと言えます。

2 カオナビ(4435・東証マザーズ)
 人材情報を一元管理して可視化するクラウド人材マネジメントシステム「カオナビ」を運営。3月上場のいわゆる直近IPO株です。公開価格は1,980円で、初値は3,970円。その後は初値近辺で上値が重かったのですが、16日に上場来高値を大幅に更新すると、需給妙味からトレンドフォローの短期勢の買いが集まり始めました。

 これといった材料はなかったものの、働き方改革の施行もあって4月に人材関連株がテーマ物色の中心に。人材関連株のニューカマーとして人気化しました。

3 チームスピリット(4397・東証マザーズ)
 勤怠管理、経費精算などを一体化したクラウドサービス「TeamSpirit」などを提供。働き方改革の施行を受け、4月に人材関連株が人気化。その波に乗った分が大きかったですが、急騰の起点は11日の5月末の株主に対する株式2分割発表でした。

 同社は、今期の大幅な増収増益が見込まれています(営業利益で前期比3.6倍!)。成長力の高さなどを評価してか、中小型ファンドが買っている形跡も。高パフォーマンスで知られる「DIAM新興市場日本株ファンド」、「企業価値成長小型株ファンド」において、3月末時点の組み入れ比率上位10に入っていました。

4 TKP(3479・東証マザーズ)
 このところ低迷していた株価でしたが、4月中旬に再び覚醒。急上昇で上場来高値しました。そのきっかけは、15日に発表した決算と大型M&A(企業の買収・合併)。

 今2020年2月期の期初計画がサプライズで、営業利益が前期比41%増の大幅増益になる見込みを提示。また、世界最大のレンタルオフィスプロバイダーであるIWGから、日本法人「日本リージャスホールディングス」を買収すると発表。TKPの貸会議室事業との親和性は高く、その後にアナリストの高評価レポートが目立ったことも支援となりました。

5 幸和製作所(7807・ジャスダック)
 12日の決算発表を受けて買いが加速。会社側では、今2020年2月期の営業損益を1.5億円の黒字(前期は2.7億円の赤字)見通しで開示。2017 年11 月に発売したロレータ型歩行車「ミケーレ」の自主回収による影響が終わり、平常モードに戻るようです。これに合わせて、前期無配としていた配当も年25円に復配。高齢化で需要が高まりそうなシルバーカーの最大手ながら、これまで失望的な決算を繰り返してきた経緯もあってサプライズに。