伊藤忠テクノソリューションズ

 2019年3月期2Qは売上高1,011億7,500万円(前年比2.9%減)、営業利益74億5,000万円(同3.7%減)となりました。今1Qは増収増益でしたが、今2Qは小幅ですが減収減益となりました。

 売上高の中身を見ると、前上期に広域・社会インフラ向けの大口案件の納入があったため、今2Qにその反動がありました。ただし、最も売上高が大きい情報通信向けは順調に伸びました。クラウドサービス売上高も順調に伸びているもようです。

 今下期は情報通信向け中心に売り上げが伸びる見通しなので、会社側は今期業績予想の売上高4,500億円(前年比4.7%増)、営業利益350億円(同7.3%増)を維持しています。

 また今2Q受注高は、情報通信向けは前2Qが高水準だった反動があったこと、金融向けは前2Qの政府系銀行の大口受注の反動があったこと、その他も海外病院向けの反動があったことから、前年比12.2%減となりました。

 来期2020年3月期は、引き続き情報通信向けの伸びが期待できます。今上期に5G関連のネットワーク増強を小規模ながら受注しているもようですが、来期にはこの分野がより大きくなる可能性があります。今期伸び悩んでいる流通・EP(企業)向けや広域・社会インフラ向けも伸びる可能性があります。そのため、来期業績は堅調に伸びると予想されます(前回予想(楽天証券投資WEEKLY 2018年9月7日号)の来期営業利益率の改善見通しが強気すぎたので、楽天証券の来期営業利益予想は若干下方修正します)。

 目標株価は、6~12カ月間の期間で2,700円とします。2020年3月期楽天証券予想EPS115.6円に想定PER20~25倍を当てはめました。前回の3,000円から修正しますが、引き続き中長期での投資妙味を感じます。

表4 伊藤忠テクノソリューションズの業績

株価 2,078円(2018/12/20)
発行済み株数 231,029千株
時価総額 480,078百万円(2018/12/20)
単位:百万円、円
出所:会社資料より楽天証券作成
注1:当期利益は当社株主に帰属する当期純利益
注2:発行済み株数は自己株式を除いたもの

表5 伊藤忠テクノソリューションズの事業グループ別受注

単位:億円
出所:会社資料より楽天証券作成
注:端数処理のため合計が合わない場合がある

表6 伊藤忠テクノソリューションズの事業グループ別売上収益

単位:億円
出所:会社資料より楽天証券作成
注:端数処理のため合計が合わない場合がある

 

 2018年の楽天証券投資WEEKLYは今回で終わりです。今年1年お読みいただき、ありがとうございました。

 来年2019年もよろしくお願い申し上げます。良いお年をお迎えください。

 

本レポートに掲載した銘柄:ネットワンシステムズ(7518)伊藤忠テクノソリューションズ(4739)