セクターレポート:半導体株大幅下落の中で、半導体セクターのファンダメンタルズを確認する、決算レポート:TSMC(業績好調。AI半導体が業績を牽引)、ASMLホールディング(受注が小幅回復。会社側は2025年への強い見方を示す)、ディスコ(円高の影響を受けるが、生成AI向けは強い)
●世界半導体出荷金額は順調に増加しており、AI半導体が牽引役となっている。生成AIが実際に使われて利益を生み出しているのかという疑問が株式市場にあるが、マイクロソフトの決算を注視したい。アメリカ大統領選挙における候補者の発言に株式市場が動揺しているが、株価が大幅下落したため、半導体株には割安感も出ている。
●TSMCは業績好調が続いており、AI半導体が業績を牽引している。ASMLホールディングは次世代のHigh-NA EUV露光装置がロジック・ファウンドリ大手、DRAM大手からすでに発注がある。2025年から大きな収益寄与が期待できよう。ディスコは、円高の影響を受けてはいるが、生成AI向けが順調。ASMLホールディング、ディスコは中国リスクもあるが、来期に向けて強い業績が予想される。
●今後6~12カ月の目標株価は、TSMCは前回の200ドルを維持、ASMLホールディングも前回の1,100ドルを維持する。ディスコは前回の7万9,000円を6万4,000円に引き下げる。株価回復には時間がかかる可能性があるが、足元の株価は3社とも割安感がでている。