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ドル/円: FOMC後の反発は限定的

 FOMC(米連邦公開市場委員会)は、2018年最後の会合で、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を、2.25%-2.50%に引き上げました。決定は予想通り。

 そのうえで、来年の利上げ見通しについては年3回から年2回に引き下げ。政策金利がFRB(連邦準備制度理事会)の考える中立水準(景気が加速も減速もしないような金利レベル)に近づいていることを示唆し、また米国の利上げサイクルが終了に向かっているということでもあります。

 FOMC声明の利上げについての文言は、これまでの「緩やかな利上げが適当」に、「若干の(some)」という形容詞が付け加えられました。その一方で、米経済ついては、「経済活動は力強いペースで拡大している」という強気の考えは崩さず、「リスクはバランスしている(景気後退と拡大のどちらもあり得る)」と結論づけています。

 全体としては、FRBはそれほど弱気ではないとの印象で、マーケットは売っていたドルを買戻し、1ドル=112.09円まで下げていたドル/円は112.66円まで跳ね上がりました。

 どころが、楽観的すぎるFRBを嫌って、NY株式市場の下げ幅は一時510ドルを超え、約1年1カ月ぶりの安値をつけました。これを見てドル/円も上値が抑えられて、終値は112.43円。