今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは161.70円
↓下値メドは160.70円
インフレ:米国のインフレの背景は、コロナに対する金融・財政政策の過剰反応
米インフレ:FRB「2010年~19年の「低インフレ時代」に戻すつもりはない」
ECB利下げ:今年の利下げは、9月と12月の2回
中国:中国の米債保有額が230億ドル減。かわりに金の保有増やす。同時期の日本は160億ドル増
米インフレ:ボウマン理事「インフレ低下は止まった可能性がある」
前日の市況
7月9日(火曜)のドル/円相場は前日比0.46円の「円安」だった。
2024年137営業日目は160.75円からスタート。東京時間朝に160.72円まで少し下げてこの日の安値をつけたが、その後は上昇。昼前に161円台にのせて、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言を確認してから未明には161.152円まで円安に進んで先週金曜日につけた米雇用統計後の高値161.40円を超えた。終値は161.28円。24時間のレンジ幅は0.80円。
パウエルFRB議長はこの日行われた議会証言で、利下げの可能性について、「今すぐに利下げのシグナルを送る意図はない」と明言して6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)声明と同様の立場を示した。マーケットは、利下げのタイミングの言及がなかったことで、パウエル議長の発言を「タカ派」的と受け取ったが、全体的にはむしろ「ハト派」的な内容だった。
パウエル議長によると、FRBは今、「インフレ再加速」と「米経済の減速」という二面性のリスクに直面している。早急に利下げに踏み切ればインフレが再加速する可能性がある一方で、利下げが遅すぎると経済に悪影響を与えかねないため、慎重な姿勢を保っている状況だ。
そのうえでパウエル議長は、インフレ率の低下が続く場合「利下げを行う準備がある」との見解を示した。今週発表される米国の6月CPI(消費者物価指数)に市場の注目が集まっており、それが今後のFRBの政策決定に影響を与える可能性がある。CPIの結果によっては9月利下げ確率がさらに高まるだろう。
ドル/円 最新売買動向:売り持ちと買い持ちの比率が「逆転」
下のドーナツグラフは、楽天FX口座における個人投資家の最新の売買比率(売りと買いの数量の割合)で、外側のドーナツは「建玉(保有ポジション)」、内側のドーナツは「注文(オーダー)」の比率を示している。
7月10日朝のドル/円のオープン(未決済)・ポジションは、前日と比較して、売り持ちがさらに3ポイント増えて、売り持ち「52%」に対して、買い持ちは「48%」となっている。前日のドル/円が161.50円まで円安に動くなかで、買い増しするよりも売り上がりを選んだ個人投資家が多かったようだ。
売りと買いの数量比率でみると、先週は買い持ちがわずかに上回ったが、再び売り持ちが多くなっている。
ドル/円のオーダー状況は、前日と比較して、売り方向が2ポイント減り、売りオーダー「43%」に対して、買いオーダーは「57%」となっている。「下がったら買う」という注文が6割近くを占める。