今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは155.40円
↓下値メドは153.85円
米雇用市場:欠員補充をしない「サイレントレイオフ」をする企業が増加
原油:OPEC:2024年の需要見通し引き下げ:中国の景気後退で
FRB:グールズビー・シカゴ連銀総裁「金利は「かなり引締め的」状態」
米インフレ:NY連銀の3年超インフレ期待が、統計開始以来最も低い2.3%に低下。
原油:IEAが2025年の需要予測を下方修正。中国の景気後退で
前日の市況
11月19日(火曜)のドル/円相場の終値は154.64円。前日終値比0.19円の「円安」だった。地政学的リスクや政府当局の発言の影響を受けながら動いたが、強い方向感はでなかった。
2024年232営業日目は154.60円からスタートした。
日銀の植田総裁は、最近の講演で「経済・物価見通しが実現すれば政策金利を引き上げる可能性がある」との考えを示したものの、具体的な利上げのタイミングについては明言を避けた。これが「日銀は円安容認」と受け取られて円は再び売られて154円台に乗せたが、財務省から円安けん制発言が出たことで円安はいったん頭打ちとなった。
東京時間夕方は、地政学リスクの高まりで円高に動いた。ウクライナが米国から供与された長距離ミサイルATACMSを使用してロシア領内を攻撃したことが報じられ、これに対しロシアのプーチン大統領が核兵器使用の条件を緩和する新たな「核ドクトリン」を承認した。マーケットが急速にリスク回避姿勢を強めるなかで、ドル/円は前日の安値(153.84円)を下抜けして 153.27円まで円高に動いた。
ただその後はリスクオフが緩んだ。明け方には東京時間の高値を超えて154.67円まで上昇してこの日の高値をつけた。24時間のレンジ幅は1.52円。
個人投資家 最新売買動向:
11月19日時点の楽天FXのドル/円のオープン(未決済)ポジションの価格分布をみると、現在の水準(154.70円)から円安方向はドルロング/円ショート(赤色のバー)が、ドルショート/円ロング(青色バー)よりかなり多くなっているのがわかる [1]。
今週のドル/円は、植田日銀総裁の講演内容が「円安容認」と受け取られたことが、円売り安心感となって、 155円台まで円安が進んだのち、19日には財務省の円安けん制発言とリスクオフの動きで153円台前半まで急速に円高になった。この動きで、一段のドル高/円安を見込んでいた個人トレーダーは、155円台のドルロングでつかまったようだ。
オーダーの価格分布は、オープンポジションの価格分布とは反対に、現在の水準(154.70円)から円安方向はドル売り注文(青色バー)がドル買い注文(赤色のバー)よりも多くなっている。[2]
多くのトレーダーが154円台後半から155円台で「売り戻したい」、あるいは「ショートメーク」したいと考えているようだ。一方で、153円台前半に向かっては、押し目買いオーダーが増えている。