5銘柄の今期業績予想

【1】スクロール

出所:同社決算短信

 カタログ通販の「ムトウ(旧社名)」として知られてきました。2006年に現社名(スクロール)に変更。カタログ通販だけでなく、eコマース事業を積極的に拡大し始め、それが成功しつつあります。第1四半期(4-6月)の営業利益は前年同期比69%増の11.4億円と好調で、通期営業利益(会社予想)24億円の48%を既に稼いでいます。通期予想は、今後上方修正されると予想。

 同社は、中期経営計画で2021年3月期の売上高1,000億円、経常利益50億円を目指しています。eコマースに加え、健康食品・化粧品事業・旅行事業・海外事業などの戦略事業を積極的に拡大していく方針です。

【2】 DCMホールディングス

出所:同社決算短信

 ホームセンター最大手。「カーマ」「ダイキ」「ホーマック」の3社が経営統合した会社。業績好調で、最高益を更新する見通しですが、海外展開が遅れているので、株式市場の評価は低く、PER、PBRなどの株価指標で割安に放置されています。

【3】東急不動産HD

出所:同社決算短信

 不動産ブームの恩恵で、業績は好調。ただし、2018~19年にはオフィスビルの新規供給が大幅に増えるので、ブームがピークアウトする不安も出ています。そうした不安を背景に、不動産株は全般に、業績好調でも、株価は割安に放置されています。東急不動産HDの有価証券報告書を見ると、同社の賃貸不動産には2018年3月末時点で、1,456億円の含み益(取得価格と時価の差)があることがわかります。それでも株価はPBR0.9倍と、純資産価値を割り込む評価となっており、割安と判断できます。

【4】京阪神ビルディング

出所:同社決算短信

 業績好調で、同社の保有する賃貸不動産に635億円の含み益があります。にもかかわらず、株価はPBR0.7倍と純資産価値を割り込む評価となっており、割安と判断できます。

【5】安田倉庫

出所:同社決算短信

 業績堅調で、同社の保有する賃貸不動産に181億円の含み益があります。にもかかわらず、株価はPER0.4倍と純資産価値を大幅に割り込む評価となっており、割安と判断できます。

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