IMMポジション推移(1/23 ~ 2/20)

 

円:ネットショート、やや減る

 CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による2月20日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場における投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は10万8,338枚のショートで、円の売り持ちが多い状況が65週続いています。ドル換算では、約126億ドル相当のドルの買い持ち(円の売り持ち)。円ショート金額は前週比6.2%(約8億ドル相当)減少しました。

 建玉別の増減率は、買い建玉(円ロング)が前週比プラス7.9%、売り建玉(円ショート)は前週比マイナス2.4%。円の買い建玉が増え、円の売り建玉が減りました。

 2月16日、ドル/円は2016年以来11月以来の水準となる105.55円まで円高が進みました。しかし、その割には円のショート枚数が減っていません。ドル高/円安の相場観を切り替える必要はない、と考える投機家がまだ多くいることを示唆しています。

IMM円  2016.02 ~ 2018.02

 

 

ユーロ:ネットロング、3週連続で減る

  • ユーロのポジションは、買い残高が多い状況が42週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス12万6,126枚で、前週比0.9%減少。
  • ユーロ金額に引き直すと、約158億ユーロ(=約193億米ドル)のユーロ買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比マイナス0.7%、売り建玉はマイナス0.3%。

IMMユーロ  2016.02 ~ 2018.02

 

 

豪ドル:ネットロング持ち直す。前週比3割増し

  • 豪ドルのポジションは、買い残高が多い状況が7週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス1万1,875枚で、前週比30.8%増加。
  • 豪ドル金額に引き直すと、約12億豪ドル(=約9億米ドル)の豪ドル買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比マイナス4.1%、売り建玉は前週比マイナス12.0%。買い建玉が増えたのではなく、売り建玉が減った結果、ネットでロングが増加しました。

IMM豪ドル  2016.02 ~ 2018.02

 

 

ポンド:ネットロング、前週比ほぼ半減で消えかかる

  • ポンドのネットポジションは、買い残高が多い状況が13週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス7,830枚で、前週比47.8%減少。
  • ポンド金額に引き直すと、約5億ポンド(=約7億米ドル)のポンド買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比マイナス9.7%、売り建玉は前週比プラス1.9%で、買い建玉が減り、売り建玉が増えました。
  • ブレグジット交渉の厳しい現実に目が覚めたマーケットは、いっとき抱いた甘い夢とポンドのロングは捨てるしかないと考えはじめたようです。

IMMポンド  2016.02 ~ 2018.02