ビットコインは堅牢な仮想通貨だ

 但し、ビットコインをより便利に取引・保管する目的で、様々な付帯サービス業者が登場したのですが、その業者の中にはセキュリティが万全でない者もあり、その結果としてハッキング被害に遭い、ビットコインが盗まれるという事件が過去に何度か発生しています。これは業者の落ち度であり、ビットコインそのものの堅牢さとは無関係のリスクです。

 なお仮想通貨の中には、しっかりしたものもあるし、そうでないものもあります。したがって全ての仮想通貨がビットコイン同様に堅牢だと決めてかからない方が良いです。
 

ビットコインの5大特徴

ビットコインには5つの特徴があります。このひとつひとつが大変重要なポイントですので、必ず覚えておいてください。

1)    分散型(distributed)であること
2)    暗号理論(cryptography)を使っていること
3)    改変できない(immutable)こと
4)    検証作業(Proof-of-Work)を用いる事
5)    発行スケジュール(Issue schedule)が決まっており、総数に上限があること

 これらの条件を全て満たしているからこそ、ビットコインは見知らぬ相手とも安心して取引することが可能になっています。
 

分散型とは?

 まず「分散型」の語源はdistributionから来ています。これは「配布する」という意味です。もっとざっくばらんな言い方をすれば、「欲しい人には、まるでパンフレットをばらまくように、誰にでもばらまきますよ!」という約束なのです。

 それでは何をばらまくか? といえば、それは電子的な元帳(ledger)をばらまくのです。

 元帳という表現は、番頭さんみたいなイメージがあって、何となくイメージしにくいと思います。たとえばマイクロソフト社の「エクセル」というソフトウェアは元帳のひとつです。

 だからイメージとしては、取引があるごとに「エクセル」にカキコミし、それを希望者にばらまく様子を想像すればいいでしょう。

 但し取引の当事者の事が誰にでもカンタンに読み取れてしまうとまずいので、この元帳は暗号理論を使って暗号化してあります。