日経平均とTOPIXの目標株価は?
これまで見てきたように、現在の相場は「勢いはあるものの、割高感も出始めている」状況であり、今週は、ひとまず目先の利益確定売りに押されてしまうのか、それとも割高感を打ち消すだけの勢いが持続して上昇していくのかで綱引きをして行くことになりそうです。
では、引き続き日経平均とTOPIXが上を目指した際の目標株価についても考えて行きたいと思います。
図5 日経平均(週足)の目標値計算(2024年7月5日時点)
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上の図5は、週足の日経平均の値動きを元にした、株価の目標値計算で、昨年末のレポートでも2024年相場を予想する上で紹介したものになります。
昨年末時点では、まだ「V計算値」しかクリアしていなかったのですが、今年に入ってからの株価上昇によって、足元でクリアしていないのは、2つのE計算値(4万2,863円と4万5,070円)を残すのみとなりました。
そのため、次の日経平均の目標値は4万2,000円台となりそうです。
TOPIXも同様に、次の目標値はE計算値の3,041pと考えられます(下の図6)。
図6 TOPIX(週足)の目標値計算(2024年7月5日時点)
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今週は時間軸が読みにくく、相場の難易度は高め?
また、企業決算以外の今週のスケジュールを確認して行くと、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言が上院で9日(火)、下院で10日(水)に予定されており、先週の米6月雇用統計の結果と併せて、FRBの金融政策スタンスに変化があるのかなどが注目されるほか、11日(木)には注目の米6月CPI(消費者物価指数)の公表が控えています。
そのほか、政治動向(国内の東京都知事選挙やフランスの議会選挙)や、週末12日(金)が国内先物取引のオプション・mini先物取引SQであるため、需給的な思惑も働きやすくなります。
さらに、企業決算と業績見通しについても、株式市場が発表を待たずに、好業績などを先取りして株価が上昇して行くことも考えられるほか、来週15日から開催される中国の「三中全会」を前に、同国から政治的な示威行動が出てくる可能性、米国市場でも、大統領選挙がまだ3カ月以上も先であるにもかかわらず、先日のTV討論会以降、「ほぼトラ」を織り込むような動きが出始めるなど、材料によって、織り込む視点や時間軸がバラバラであるため、現在の相場は、「株価指数は上昇しているものの、実際のトレードではあまり利益が出ていない」といった具合に、実は比較的難易度が高い局面なのかもしれません。
したがって、株価は上にも下にも動きやすく、やや慌ただしい週になるかもしれません。