今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 先週の予測では、引き続きロシアのウクライナ侵攻後の展開やFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げを警戒し神経質な動きを想定しました。3月1日(火)は、ウクライナ情勢が悪化し、原油が7年5カ月ぶりの高値106ドル台へ急騰したことで、▲597ドルの3万3,294ドルと大幅下落。

 2日(水)になるとパウエル議長が金融政策正常化を注意深く進めるとし、これまで3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.5%の利上げとみられていたものが、0.25%が妥当と修正されたことで、+596ドルの3万3,891ドルと急反発しました。

 その後、3日(木)は▲96ドルの3万3,794ドルと反落し、さらに週末4日(金)はウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポロジエ原子力発電所をロシアが攻撃したニュースを受け、一時▲540ドルの3万3,254ドルまで下げ、終値は▲179ドルの3万3,614ドルで引けました。

 ロシアのウクライナ攻撃の行方が不透明なことで、2週間後に控えているFOMCを前に警戒感から投資家心理が悪化して買い手控えが優勢になりそうです。一方で政府がコロナ規制を緩和しており、経済が正常になりつつあることで押し目買いを探る展開になる可能性もあります。