医療費控除を受けると「20万円以下の所得」も確定申告が必要

 皆さんは、「20万円以下の所得は確定申告不要」という話を聞いたことがありますでしょうか。

 以前これについてコラムを書きましたが、例えば会社員など給与所得者の方で、年末調整を受けた給与所得以外に所得がある場合でも、20万円以下であれば所得税については確定申告をしなくてもよい、というルールです。

 実はこのルールが適用されるためには、「そもそも確定申告をしない」ことが要件となっているのです。

 したがって、医療費控除を受けるために確定申告をした場合、20万円以下の給与所得以外の所得についても確定申告に含めないといけないことになっています。

 場合によっては、医療費控除を受けるために確定申告をすることで、給与所得以外の所得の確定申告も必要となり、結果として逆に税額が増えてしまうという可能性もあります。

 このようなケースでは、医療費控除を確定申告した方が有利なのかどうかを事前にシミュレーションした上で判断することをお勧めします。

 医療費控除に関して知っておきたいことはいくつもあります。知らなかったら余計な税金を払うことになってしまうかもしれません。最低限のことはぜひ頭に入れておきましょう。