損失繰り越し期間は9年間

 個人で投資をする場合は、例えば株式投資の売却損益とFXの売却損益を通算することはできません。株式投資と先物・オプションの売却損益も同様です。個人の場合は所得の種類がいくつにも区分され、種類が異なるもの同士は損益通算できないからです。

 会社で投資をする場合は、そうした心配はありません。会社の利益は不動産の賃料でも、FXの利益でも、株式投資の売却益でも、すべて同じ利益として扱われるからです。

 つまり、株式投資で損失が出ていてFXで利益が出ているようなときも、両者を損益通算することが可能です。

 さらには、損失の繰り越しができる期間も異なります。個人であれば3年間が限度ですが、会社なら9年間の繰り越しができます。

 これにより、繰り越した損失を将来の利益と相殺できず切り捨てられてしまうリスクも会社を使えば軽減できることになります。