先週の結果

NYダウの反発と円安基調から2万700円台で引けるが上値重い

 先週は、NYダウが14日の800ドルの下落幅に対して、3日間で80%以上の戻りとなったことで、日経平均は買い安心感となり、週始めから戻りを試す動きとなりました。しかし、22日(木)の2万731円までが精一杯で、週の終値では2万710円で引けました。ところが、この日の引け後の米国市場では、NYダウは▲623ドルと大幅下落となり、シカゴの日経先物は▲530円の2万190円と2万円を試す視野に入っています。

 8月19日(月):前週末の米株の大幅上昇と、米株先物の上昇を受け、+171円の2万590円で寄り付くものの、先行き不透明感から上値は+215円の2万633円までで、その後はもみ合って、+144円の2万563円と続伸しました。 

 20日(火):前日のNYダウが債券利回りの上昇を受けて+249ドルの2万6,135ドルまで上昇。3日間で656ドル上昇して、14日(水)の800ドルの下落幅の80%を戻す動きとなったこともあり、日経平均も3日続伸。+114円の2万677円となりました。しかし、この日の日本市場の引け後の米国市場は、イタリアの政治的混乱や米長期金利の低下を嫌気し、NYダウは▲173ドルの2万5,962ドルと、4日ぶりの反落となりました。

 21日(水):日経平均は、イタリアの政情不安や米株安を受けて一時▲194円の2万482円まで下落しましたが、売り一巡後は円高一服とともに下げ渋り▲58円の2万618円と4日ぶりの反落となりました。

 22日(木):前日の米国市場で小売業が好決算を発表したことを好感し、NYダウが+240ドルの2万6,202ドルと大幅反発。これを受けて日経平均も朝方は+112円の2万731円まで上昇するものの、上値重く一時マイナスになる場面もありました。しかし、大引けにかけてやや買いが優勢となって、+9円の2万628円と小幅反発で引けました。

 23日(金):前日の米株は主要3指標まちまちの動きでしたが、▲48円の2万579円と安く寄り付いた後に切り返し、後場には円が対ドルで弱含むとともに、米株価先物が堅調となっていることで薄商いの中、買い気根強く、+82円の2万710円で引けました。

 しかし、引け後の週末の米国市場は、中国が対米報復関税として米国からの輸入品750億ドルに対し10%の追加関税を発表したことで、トランプ大統領も発動済みの第1~3弾の制裁関税を25%→30%へ、第4弾の輸入品は10%→15%に引き上げることを発表。さらに米国企業の中国からの撤退と生産移転の検討を行うよう要請しました。

 まさに米中貿易戦争が激化してきたことで、NYダウは一時▲745ドルの2万5,507ドルまで下げ、▲523ドルの2万5,628ドルで引けました。為替も1ドル=105.26円まで売られ、105.35円で引けたことで、シカゴの日経先物は▲530円の2万190円になりました。