そして次回4月1日に公表予定の日銀短観(3月調査)の2019年度上期想定レートにも注目しておく必要があります。下表が示すように、各調査時点の想定為替レートは、昨年6月以降は調査時点までの3カ月平均レートよりも円高目で企業は想定しています。米中貿易摩擦やブレグジットなどの先行きの不透明感が反映されているようです。もし、4月1日公表の2019年度上期想定為替レートが、現在の110円台よりも円高で公表された場合、ドル売り圧力は4月に入っても続くことが予想されます。

2018年度下期想定為替レート    

※1月~3月の平均レート。ただし、3月は26日までの平均レートで算出

 また、この水準は、昨年末の終値である109円台半ばに近い水準であるため、1-3月期のドル/円は「行って来い」の相場となっています。四半期決算で収益を狙う短期志向のファンド勢もこの水準を意識するかもしれません。