昨日(2015年10月20日)の動向

米ドル/円は下値が堅い展開でした。NY時間発表の9月米住宅着工件数が予想を上回ったことで119.963円まで上昇したものの、120円台には一歩届きませんでした。終値は前日比プラス0.348円の119.837円でした。

ユーロ/ドルは堅調。ユーロ圏の銀行融資が回復基調であることが明らかになり、ECBの緩和政策効果が現れてきたとの評価で買い戻されました。終値は4営業日ぶりの前日比プラスの1.13426ドルでした。

豪ドル/円は強含み。昨日発表のRBAの10月理事会議事要旨からRBAが再利下げを急いでいない姿勢が伝わり、豪ドル買いが優勢になりました。また上海総合指数が引けにかけて前日比1.4%高と大きく上昇しことも追い風になって一時87.355円の高値をつけました。終値は前日比プラス0.436円の86.997円でした。

一方、NZドル/円はやや値を下げました。世界最大の乳製品輸出会社であるNZのフォンテラが行った入札で、乳製品の国際価格を示すGDT価格指数が下落したことがわかるとNZドル/ドルが急落。NZドル/円も連れて値を下げました。

またカナダでは総選挙の投票の結果、野党・自由党が保守党を破っておよそ10年ぶりの政権交代が実現することになりました。新政権の経済政策が未知であることの不安から東京時間にカナダドルが売られ、カナダ/円も一時91円半ばまで値を下げました。しかし、海外時間に入ってからは値を戻し、前日比プラス0.553円の92.294円で引けました。

 


ユーロ/円は上昇。一時136.216円の高値をつけましたが、NY時間はドル中心の動きのなかでもみあいとなって、前日比プラス0.643円の135.938円で引けました。

 

2015年10月20日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 119.498 119.963 119.415 119.837
ユーロ/円 135.338 136.216 135.266 135.938
豪ドル/円 86.611 87.355 86.558 86.997

 

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2015年10月21日)の展望

【米ドル/円】

本日はカナダの政策金利が発表されます。BoC(カナダ銀行)は現行の0.5%に据え置くとみられています。BoCはすでに今年7月に予防的手段として利下げを実施したこともあり、現状では再利下げの緊急性を感じていないようです。逆に利上げに関しては、カナダが米国に先駆けて実施することは考え難く、FOMCの出方待ちの状況といったところです。

米ドル/円の上値のターゲットは10月6日高値圏の120.55円近辺、下値のターゲットは10月15日安値圏の118.05円近辺になると考えます。

 

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 120.55 121.25 118.05 115.95

 

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

明日にECB理事会を控えて神経質な取引が続くと考えます。それまではレンジを一方向に大きく抜けることはないと思われます。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 136.95 137.45 134.80 133.45

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

RBA議事録では豪ドルの水準について特別な懸念が示されなかったこともあって、豪ドル/ドルは下値が堅くなりつつあります。逆にNZドル/ドルは乳製品の入札が不調だったために売られたことで豪ドル/NZドルが大きく上昇しています。このクロス通貨にも注目したいと思います。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 88.60 92.70 86.00 82.80

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2015年10月21日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2015年10月21日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★ 20:00 (トルコ) トルコ中銀 政策金利 7.5% 7.5%
★★★ 23:00 (加) カナダ銀行 政策金利 0.5% 0.5%
★★ 26:00 (英) カーニーBOE総裁 発言 - -
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します