昨日(2014年9月11日)の動向

黒田日銀総裁がテレビ番組に出演し一段の追加緩和を示唆したことから、米ドル/円は一時6年ぶりの高値となる107.20円レベルまで上昇。ただ、同総裁は「現時点では追加緩和は必要だとは思わない」と発言すると一転して106.70円レベルまで下落するなど、荒っぽい値動きとなりました。一方、クロス円はまちまちの動き。ウクライナ問題のに対するリスク後退やスコットランド独立に関する世論調査で反対派が賛成派を上回ったことなどを受けユーロ/円や英ポンド/円が強含む一方、政策金利が据え置きとなったNZドル/円や市場の事前予想を大幅に上回る雇用増となった豪ドル/円は、高値警戒感による利益確定の豪ドル売りで弱含む展開となりました。

2014年9月11日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 106.808 107.197 106.649 107.082
ユーロ/円 137.923 138.519 137.744 138.353
豪ドル/円 97.715 98.332 97.268 97.418

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2014年9月12日)の展望

【米ドル/円】

米国の早期利上げ観測や日銀の追加緩和期待から米ドル/円は堅調に推移。テクニカル的にも日足・ボリンジャーバンドの+2σに沿って綺麗に上昇を継続しており、2008年9月のリーマンショック以前の水準である108円後半から109円台レベルを意識しての値動きとなりそうです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 107.20 108.00 106.60 106.00

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

米ドル/円の上昇や地政学的リスクの後退などからユーロに買い戻しが入り、ユーロ/円は堅調に推移しています。ただ、ECBは依然として一段の金融緩和を行う方針を示していることから、上値の重さも意識されそうです。上値では、日足・100日移動平均線が位置する138円台前半レベルをしっかりと上抜けることができるかが焦点となりそうです。一方、下値では、節目の138円ちょうどや日足・50日移動平均線が位置する137円台前半レベルなどが意識されそうです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 138.75 139.10 137.60 137.20

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

9/11に発表された豪雇用統計は、市場の事前予想を大幅に上回る良好な結果となったものの、高値警戒感や対ユーロでの豪ドル売りに上値を抑えられ反落となりました。テクニカル的には、週足ボリンジャーバンドの+3σにタッチ後は反落したものの、+2σにあたる97.50円付近でもみ合う動きとなっています。今後は週足+2σを上下どちらに放れるかがポイントとなりそうです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 97.80 98.30 97.20 96.80

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2014年9月12日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2014年9月12日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
18:00 (欧)7月鉱工業生産(前月比) 0.7% -0.3%
★★★ 21:30 (米)8月小売売上高(前月比) 0.6% 0.0%
★★★ 21:30 (米)8月小売売上高(除自動車)(前月比) 0.3% 0.1%
21:30 (米)8月輸入物価指数(前月比) -1.0% -0.2%
21:30 (米)8月輸出物価指数(前月比) N/A 0.0%
★★ 22:55 (米)9月ミシガン大学消費者態度指数・速報値 83.3 82.5
23:00 (米)7月企業在庫(前月比) 0.4% 0.4%
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します