昨日(2014年7月16日)の動向
イエレン議長が議会証言で「経済の回復は引き締めを促す可能性も」と早期利上げに含みを残す発言をしたことを受け、米ドル/円は一時米ドル高で推移する場面があったものの動意は薄く、101円台で小幅にもみ合う展開となりました。通貨オプション市場で米ドルと円の予想変動率が過去最低となる4.44%へ低下したことも市場参加者の積極的な米ドル買いを控えさせる要因となったようです。一方、NZドルとユーロは終始軟調に推移。朝方発表されたNZのCPIが0.3%と市場の事前予想を下回る内容となったことを受け利上げ観測が後退、NZドル/円は一時88.30円レベル下落しました。また、ユーロ/円はEU首脳会議で対ロシア制裁による地政学的リスクの高まりを嫌気した売りに圧迫され、一時137.50円レベルまで下落し安値圏で推移しました。
2014年7月16日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 101.67 | 101.791 | 101.639 | 101.688 |
ユーロ/円 | 137.938 | 138.084 | 137.491 | 137.540 |
豪ドル/円 | 95.28 | 95.323 | 94.911 | 95.254 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2014年7月17日)の展望
【米ドル/円】
イエレン議長が「経済の回復は引き締めを促す可能性も」と利上げに含みを残す発言をしたものの、市場の反応は限定的でした。テクニカル的には、依然として週足ボリンジャーバンドのMA21と-2σの間で推移しており、特段の材料がない限り101円台のレンジ相場が続きそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 101.850 | 102.000 | 101.200 | 101.000 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
ユーロ圏の貿易黒字の減少、ロシアへの追加制裁観測からユーロが売りが継続しています。テクニカル的に見ても下値トレンドを形成しつつあり、137.50円レベルをしっかりと下抜けられるかが当面のキーポイントとなりそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 138.200 | 138.500 | 137.500 | 137.000 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
昨日発表された中国の経済指標は、ほぼ市場予想通りで反応は限定的でした。テクニカル的には、前回揉みあった95.40円レベルで上値を抑えられており徐々に切り下がっている一方、95円割れは投資家の買い意欲も強く95.40円レベルと94.70円レベルのどちらかを抜けない限りは狭いレンジでの推移となりそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 95.400 | 96.000 | 95.000 | 94.700 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2014年7月17日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2014年7月17日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
★★ | 18:00 | (欧)6月CPI(前月比) | +0.1% | -0.1% |
★★ | 18:00 | (欧)6月CPI<確報値>(前年比) | +0.5% | +0.5% |
★★ | 18:00 | (欧)6月CPIコア<確報値>(前年比) | +0.8% | +0.8% |
★★ | 21:30 | (米)新規失業保険申請件数 | +31.0万件 | +30.4万件 |
★★ | 21:30 | (米)6月住宅着工件数(季調済) | 102.0万件 | 100.1万件 |
★★ | 21:30 | (米)6月建設許可件数(季調済) | 103.5万件 | 100.5万件 |
★★ | 23:00 | (米)7月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 | 16.0 | 17.8 |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します