昨日(8月15日)の動向

昨日の外為市場は、一昨日同様に市場参加者が少ない中、ドル売りが強まりました。
東京市場では法人税減税について安倍晋三首相が検討を指示したとの一部報道について、菅義偉官房長官と麻生太郎財務相が否定しことを受け、日経平均株価が下落。米ドル/円は前日安値を割り込み97.59円レベルまで下げ、その後も警戒感から上値の重い状態が続きました。
海外市場では、米国債利回りの上昇にともない米ドル/円は底堅く推移。また、この日発表された米新規失業保険週間申請件数は市場の事前予想を上回る好結果となったことから、米ドル/円は昨日の高値98.64円レベルまで上昇。しかしその後は、QE縮小に対する警戒感や、この日発表された米8月NY連銀製造業景況指数、米7月鉱工業生産、米8月フィラデルフィア連銀製造業指数などが、製造業の落ち込みを示したことでNYダウ平均株価が大幅安となると、次第に円買いが優勢になりNYクローズ前には97.04円レベルまで大きく下げる展開となりました。

8月15日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 98.081 98.649 97.048 97.371
ユーロ/円 130.017 130.723 129.42 129.959
豪ドル/円 89.471 90.76 88.728 89.003

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

ユーロ/円 1時間チャート

米ドル/円 日足チャート(2013年5月13日~9月27日)

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2013年8月16日)の展望

【米ドル/円】

昨日は一昨日の安値をあっさり割り込み97.04円レベルまで円高が進みました。日足・50日移動平均線が100日移動平均線を下抜きクロスし、米ドルの上値を抑える形となっています。上値では日足50日・100日移動平均線が位置する98円台半ばから後半レベルをしっかりと上抜くことができるかが焦点となりそうです。一方下値では8月12日の安値95.91円レベルを意識した値動きとなりそうです。本日は米住宅着工件数、ミシガン大学消費者信頼感指数などの発表が予定されています。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 98.40 99.00 97.50 97.00

【ユーロ/円】

ユーロ/円は連日狭いレンジ内での取引となっています。夏休み相場で市場参加者が少ないなか、方向感に乏しい動きが継続しそうです。本日は欧州圏の経常収支、CPI、貿易収支などの発表が予定されています。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 130.50 131.00 129.30 128.60

【豪ドル/円】

豪ドルは対米ドルで底堅く推移しており、豪ドルの下支えとして寄与しているもよう。豪ドル/円は米ドル円の値動きをにらみながらの取引となりそうです。上値では目先節目90.00円レベルを上抜けることが出来るかが焦点となりそうです。このところ連日90.00台手前で押し戻される動きとなっていることから、上値の重さを嫌気した、豪ドルの戻り売りの動きにも注意を払いたい場面です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 89.50 90.00 88.00 87.00
  • 上記各5分足チャートは、当日 2013年8月16日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2013年8月16日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
17:00 欧:経常収支 - 196億ユーロ
★★ 18:00 欧:CPI(確報値) 1.6% 1.6%
★★ 18:00 欧:CPI(コア) 1.1% 1.1%
18:00 貿易収支(季調前) - 152億ユーロ
18:00 貿易収支(季調済) - 146億ユーロ
★★★ 21:30 米:住宅着工件数(季調済・年率) 90.0万件 83.6万件
★★★ 21:30 米:建設許可件数(季調済・年率) 94.5万件 91.8万件
★★★ 22:55 米:ミシガン大学消費者信頼感指数 85.2 85.1
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します