昨日(7月10日)の動向
東京市場では、米FOMC議事録やバーナンキFRB議長の講演を前にポジション調整から円が買い戻され、米ドル/円は100円台半ばレベルまで下落しました。
欧州市場では、東京市場での米ドル売りを引き継ぐかたちで米ドル/円が下落。一時100円台を割り込む動きとなりました。昨日のイタリア格下げを受け、南欧諸国に格下げが波及するとの懸念も重石となりました。注目されたFOMC議事録では、「半数のメンバーが年内資産購入終了適切」との見解を示したものの、多くのメンバーが「QE縮小に雇用改善が必要と主張」とハト派的な見解であったことから、9月会合でのQE縮小は難しいとの思惑が交錯し、発表後米ドル/円が乱高下する形となりました。また、バーナンキFRB議長が講演で「インフレと雇用は一段の刺激策の必要性を示唆している」と述べたことを受け東京時間の朝方に急速に米ドルが売られ、引けにかけて99.50レベルを割り込む動きとなりました。
7月10日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 101.153 | 101.215 | 99.386 | 99.546 |
ユーロ/円 | 129.3 | 129.394 | 128.013 | 129.009 |
豪ドル/円 | 92.798 | 92.909 | 91.028 | 91.197 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2013年7月11日)の展望
【米ドル/円】
早期のQE縮小シナリオが後退したことで、米ドル/円は上値の重い動きとなりそうです。昨日の下落により、日足・一目均衡表では、ローソク足が雲の抵抗帯に再び突入する形となっています。目先では、一目均衡表の雲の下限が位置する98.15レベルがサポートとなるかが焦点となりそうです。なお、日足・一目均衡表は目先、変化日を表す雲のネジレを示しています。ネジレ付近の動きに注意を払いたいところです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 100.70 | 101.55 | 98.14 | 97.50 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
昨日の米ドル売りによりユーロは対米ドルでショートカバーから急反発。ユーロ/円は米ドル/円とユーロ/米ドル双方の動きを睨みながらの展開となりそうです。上値では130円台にしっかりと乗せきることが出来るかが焦点となりそうです。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 130.00 | 130.97 | 128.57 | 128.17 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
日足・200日移動平均線に押し戻される形となっており、上値の重い展開が予想されます。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 92.00 | 93.05 | 91.00 | 90.50 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2013年7月11日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2013年7月11日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
★★ | 15:00 | 独・卸売物価指数 | N/A | -0.40% |
★★ | 17:00 | ECB月報 | N/A | N/A |
★★★ | 21:30 | 米・新規失業保険申請件数 | 34万件 | 34.3万件 |
★★ | 21:30 | 米・輸入物価指数 | 0% | -0.6% |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します