今日は、読者の方からいただいた質問「来年からNISAが拡充されますが、iDeCoは続けて良いですか?」への回答を掲載します。
iDeCo(イデコ)ファーストで
はい、もちろん。iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)は続けるべきです。非課税貯蓄制度として、代表的なものに、「iDeCo」、「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」「つみたてNISA」があります。
3つのうち、一番節税メリットが大きいのが「iDeCo」です。加入資格のある方は、まず、「iDeCo」を枠いっぱいまで使って貯蓄することを目指してください。さらに余裕資金があればNISAもやる」で良いと思います。iDeCoファースト!
来年になると、新NISAが始まります。毎年新規に付与される非課税投資枠が360万円に拡大します。ムリなく使える範囲で積極的に活用したら良いと思います。
ただし、新NISAになっても、節税メリットが一番大きいのがiDeCoという位置づけは、変わりません。iDeCoファースト!
iDeCoの加入資格がない方、あるいは、既に「iDeCo」を枠いっぱい使っている方は、さらに「NISA」または「つみたてNISA」を、そして来年から始まる新NISAをうまく使っていきましょう。
今日は、最初に検討すべき「iDeCo」について、解説します。
節税メリットはフルに活用しましょう。iDeCo、3つの節税メリット
iDeCoには3つの節税メリットがあります。すぐに恩恵を感じられるのは、【1】拠出金が所得控除、です。
【1】拠出金が所得控除になります
年末調整、または確定申告によって所得控除を受け、所得税・住民税の納税額を減らすことができます。
例えば、民間企業の勤務者で、給与収入が650万円(課税所得350万円と仮定)の方は、iDeCoで拠出額の約30%分、節税できます(復興特別所得税を勘案しない計算)。年間27万6,000円(月額2万3,000円ずつ)拠出を行うならば、単純計算で、年間8万2,800円の節税となります。
ただし、課税所得がゼロの場合は、このメリットは受けられません。
【2】運用益が非課税となります
運用期間中に得られる利息・配当金・売却益が、非課税となります。将来、10万円の運用益(配当金や売却益)が得られるとします。通常の課税(分離課税・単純計算)では、2万円(復興特別所得税を勘案しない計算)が税金として差し引かれます。iDeCo・NISAなど非課税制度を使っていれば、10万円まるまる受け取れます。大きな差となります。
【3】受け取り時にも節税メリットがあります
一時金で受け取るならば、退職所得控除の対象となります。年金方式で受け取る場合は、公的年金等控除の対象となります。詳細は割愛しますが、非課税で受け取れる可能性が高いと言えます。