2024年7-9月期は約8%増益、コスト管理の強化で利益率改善
現地コード | 銘柄名 |
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00762 |
中国聯通(香港) (チャイナ・ユニコム) |
株価 | 情報種類 |
6.86HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国の3大通信キャリアの1社、チャイナ・ユニコムの2024年7-9月期決算は純利益が前年同期比7.9%増の52億元と、BOCIの予想通りの水準に達した。サービス収入が前年同期比2%の小幅増にとどまる中、コスト管理の強化が奏功した形。EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)マージンは0.3ポイント上昇し、「コンピューティングおよびデジタルスマートアプリケーション」部門(CDSA:クラウドサービスやデータセンター、システム統合、デジタルスマートアプリケーション、サイバーセキュリティーなど)の効率化と、「接続・通信」部門(CC:モバイル接続やブロードバンド接続、通信サービスなど)の堅実な成長をうかがわせた。BOCIは目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
同社が10月22日大引け後に発表した7-9月期決算を見ると、純利益は前年同期比7.9%増と、BOCIの下期の予想(7.8%増)をやや上回るペース。主にコスト管理の強化が奏功した。EBITDAマージンは0.3ポイント上昇して31.3%。相互接続費用と人件費がいずれも、前年同期から縮小した。
全国的に2C(消費者向け)通信サービス収入が減速する中、EBITDAマージンが堅調に推移したことについて、BOCIは2B(ビジネス向け)業務のEBITDAマージンが従来型の2C業務と同水準に達したことを示唆するとしている。
一方、減価償却費・無形資産償却費は前年同期比0.9%減と、引き続き縮小傾向。設備投資の管理の厳格化が寄与した。
BOCIはDCF(ディスカウントキャッシュフロー)方式に基づく同社の目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。レーティング面の潜在リスク要因としては、サプライチェーンの混乱がクラウドサービスおよび産業用インターネット事業にマイナス影響を及ぼす可能性や、米国の対中投資関連の制裁措置がバリュエーションの重しとなる可能性を挙げている。