NISA、つみたてNISA、iDeCoの仕組みだけでなく、実務を知る

 これらの制度にはそれぞれメリット、デメリットがありますが、運用中にどんな手続きが必要になるか知っておくべきです。知らずにいることで、せっかくのメリットを享受できない可能性もあります。始めた後でも気になったこと、分からないことを一つずつ理解していくと、多くのことが自分で判断できるようになっていきます。

証券投資の税金制度を把握する

 証券投資における税金は、値上がり益(譲渡所得)、株式などの配当(配当所得)、債券などの利息(利子所得)などがかかりますが、現在の税率では20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税が所得税額に対して2.1%[15%×2.1%=0.315%])で統一されています。

 多くの方は特定口座(源泉徴収あり)で取引していると思いますが、その場合は確定申告をしなくても、取引金融機関が税金の支払手続きを行います。しかし、ご自身で確定申告をすることで税金が還付されたり、損金を繰り越せる場合もあります。税制上有利な方法を知っておくことで、効率的な資産形成を実現することができます。

 資産形成は10年20年と時間をかけて資産を築くための運用方法です。そのため慌てる必要はありません。少しずつでもいいので資産運用の知識を増やし、投資経験を蓄えつつ計画的に実行できれば、自分の思い描いた資産形成を達成することができるでしょう。

■筆者・西崎努氏の書籍『老後の大切なお金の一番安全な増やし方 シニア投資』が発売中。

【要チェック】リーファス社の公式YouTubeチャンネル『ニーサ教授のお金と投資の実践講座』では、同コラムの他にも動画でお金と投資の知識を学ぶことができます。