日本株の投資判断

 結論は、いつも述べていることと同じです。日本株は割安で長期的に良い買い場と考えています。米国で金融危機が起こらない限り、日本株は年初来高値を更新していく展開が続くと考えています。

 私は、米国の金融システム全体に危機が及ぶとは考えていませんが、それでも財務の悪化した米国地方銀行の危機には注意が必要です。低金利下で放漫経営におちいっていた地方銀行の財務悪化は根が深く、簡単には解決しません。

 米地方銀行の財務悪化が生じている要因は二つあります。一つはFRB(米連邦準備制度理事会)による急激な利上げ。これで、保有債券に巨額の含み損が発生しています。

 もう一つは、米オフィス市況の下落です。金余りで貸出先が不足していた米地方銀行は、オフィスローンの残高を軒並み拡大させていたため、オフィス市況の下落で、不良債権が増加しつつあります。

 米国では在宅勤務の普及で都市部の空洞化が進み、オフィス需給が悪化しています。リオープンが進んでも、その傾向に変化はありません。例えばニューヨークのオフィス街のミッドタウンは、リオープンで米景気が活況を取り戻しても閑散としたままです。いずれ、オフィスの解約が進む可能性もあります。

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