景気回復期待が出ているドイツ・中国株もジリ高

 年明けから回復期待が出ているのは米景気だけではありません。欧州景気と中国景気も同様です。ドイツ、中国も日本と同じで、製造業の比率が高いので、景気回復期待が出る中、日経平均と似た動きとなっています。

独DAX指数・日経平均・上海総合指数の動き比較:2021年末~2023年3月3日

出所:2021年末の値を100として指数化、QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 欧州景気も、昨年はハードランディングの不安がありましたが、今年に入ってソフトランディングの期待が強まっています。

 昨年、天然ガス急騰で深刻なインフレが起こり、スタグフレーション(インフレと不況が同時に起こること)のリスクが意識されましたが、足元、天然ガスが急落すると、ドイツを中心に景気が持ち直す兆しが強まっています。

 中国景気も、昨年はハードランディングの不安がありましたが、今年に入ってソフトランディングの期待が強まっています。昨年は、ゼロコロナ政策により、中国景気が急激に悪化するリスクが懸念されていました。ところが、昨年、ゼロコロナ政策を解除してから、急速に景気回復の兆しが強まりつつあります。

日本株の投資判断

 日本株の投資判断は変わりません。日本株は割安で長期的に良い買い場を迎えていると考えています。

 ただし、米利上げが続くことによる短期的なショック安はまだあるかもしれません。時間分散しながら割安な日本株を少しずつ買い増ししていくことが長期的な資産形成に寄与すると考えています。

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