トレンド転換近い?13週移動平均線が上向きに
ファンドマネージャー時代、マザーズ株に積極投資するかどうか判断するために重視していた「鉄則」があります。マザーズ株で積極的にトレーディングするのは、マザーズ指数の「13週移動平均線が上向き」のときに限るという鉄則です。それが「波に乗る」ために重要なことです。
以下の通り、13週移動平均線は2022年7月以降、上向きに転じています。「だまし」の可能性もありますが、上昇トレンドが始まる最初のシグナルの可能性もあります。
東証マザーズ指数(週次推移)と、13週移動平均線:2016年末~2023年2月6日
13週移動平均線が下向きから上向きに変わった流れを見やすくするために、以下、マザーズ指数の2022年以降の動きを拡大したチャートをご覧ください。
東証マザーズ指数(週次推移)と、13週移動平均線:2021年末~2023年2月6日
旧・東証マザーズ市場は、創業後、まだ黒字化したことのない企業でも上場できる特殊な上場市場です。成長期待が高い銘柄が選ばれる一方、成長ストーリーが崩壊したときには、下値のメドなく株価が暴落することもある、高リスク市場です。
それだけに個別銘柄に投資する場合は、落ちてくるナイフをつかむ買い方ではなく、トレンドに乗って投資していくことが大切だと思います。トレンドが変わるかもしれない今、少し試し買いしてみても良いと思います。
値動きの激しい市場なので、機動的な売買が必要で、一般的にNISA口座での投資には向きません。新NISAで非課税投資枠が拡大し、非課税投資枠の中で機動的にリバランスすることが可能になってからやった方が良いかもしれません。
もちろん、現在の一般NISA投資枠120万円を全部使い切れない人は、余った枠をリバランス枠として持ちつつ、旧マザーズ株に投資していくのも良いかもしれません。
東証マザーズETFへの投資で、市場全体を買う方法も
「東証マザーズ市場にそろそろ投資を開始したいが、個別銘柄を買うリスクを負いたくない」というときに、使えるのが東証マザーズETF(2516)です。ETFとは上場投資信託のことで、株式と同じように証券取引所で売買されています。
東証マザーズETFの2月6日の終値は597.9円で、10口(くち)から投資することができます。つまり、6日終値なら5,979円から投資できます。小口投資が可能なので、10口から始めて時間分散しながら少しずつ買い増ししていくのも良いと思います。
告知事項です。筆者は現在、東証マザーズETF(2516)を8,000口保有し、楽天証券にて貸株に出しています。今後、株価の動きによっては、予告なく売ることも買うこともあり得ます。東証マザーズ指数の13週移動平均線の傾きを主な判断基準としています。
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