(図4)米NASDAQ(日足)とMACDの動き (2022年12月23日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 また、米NASDAQ総合指数については、NYダウではサポートとして機能していた50日移動平均線が、下放れが加速する動きとなったほか、先週末23日(金)の終値(1万0,985p)が節目の1万1,000p割れとなっており、NYダウと比べるとチャートの形は悪く、印象に温度差が感じられます。

 米国株市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派姿勢や利上げの継続が景気を冷やすとの警戒感が相場の上値を重たくしている状況が続いており、米債券市場での利回りの動向や、経済指標の結果に敏感に反応しやすい地合いとなっています。

 米国では2023年相場入りとなる来週の1月4日(水)に、12月分のISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況感指数や6日(金)の雇用統計、そして翌週12日のCPI(消費者物価指数)などを控えており、相場の視線が早くも年明けに向かいやすくなっていると思われます。

 そのため、仮に今週の米国株市場が反発する場面があったとしても、年末にかけて手じまわれ、株高が長く続かない可能性に注意しながら、2022年相場の最終週に臨む必要がありそうです。