乱高下しながら上昇してきた日経平均

 こういう時、日本株への投資はどうしたら良いでしょうか? 結論は、ここ数カ月述べていることと変わりません。日本株は割安で長期的に良い買い場を迎えていると考えていますが、短期的なショック安はまだ終わっていないと思います。時間分散しながら、少しずつ割安な日本株を買い増していくことが、長期的な資産形成に寄与すると思います。

 ご参考まで、アベノミクスがスタートした2013年からこれまでの日経平均の動きを指数化したものを以下に掲載します。

日経平均の動き:2012年末~2022年9月30日

出所:2012年末の値を100として指数化、QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 ご覧いただくと分かる通り、日経平均は何回もショック安を繰り返しながら、上昇してきています。世界的な景気悪化を伴う下げになると高値から30%くらい下げていますが、そうでないと高値から20%くらいの下げで底入れしています。

 それを今回の下げに当てはめて考えます。日経平均の昨年来高値(3万670円)から20%下げると、2万4,500円です。既に3月9日にその近くまで下げています。9~10月に、日経平均はまた大きく下げていますが、高値から20%安の2万4,500円を大きく割り込む下げにはならないと予想しています。

 そこを割り込むような世界的な景気悪化・金融危機が起こるならば、日経平均は、ざっくりした目安ですが、高値から30%安の2万1,500円があり得ることになります。私は現時点で、その可能性は低いと考えています。

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