2年金利の上昇下降にドル/円が反応

 日米の2年金利の差がドル/円の動きをもっともよく表していると考えています。ドル/円の動きに、米2年金利の動きを加えたのが、以下のチャートです。

 米金利の上げ下げに反応してドル/円が動いていることがわかります。

ドル/円為替レートと、米2年金利の動き:2022年7月1日~9月5日

(出所:QUICKより作成)

 7~9月のドル/円を、米金利から簡単に説明すると以下の通りとなります。

【1】7月前半は2年金利上昇にともなって円安

 6~7月と2カ月続けて、FRB(米連邦準備制度理事会)は、0.75%の大幅利上げを連続で実施しました。それを受けて、米2年金利が上昇し、円安が進みました。

【2】7月後半から8月初めにかけて2年金利低下に伴って円高

 米景気減速や原油先物下落を受けて、米インフレが先行き鎮静化し、米利上げの早期停止が視野に入るとの期待が出ました。それを受けて、2年金利が低下して円高が進みました。

【3】8月後半~9月は2年金利の上昇にともなって円安

 ジェローム・パウエルFRB議長が「景気を犠牲にしてもインフレを抑制するために金融引き締めをやり抜く」と表明したことから、大幅利上げが続く見通しが広がり、米2年金利が上昇しました。米金利上昇を受けて、円安が進みました。