危機長期化は複数経路で金(ゴールド)相場を押し上げる
ウクライナ危機の長期化は、不安の長期化を意味します。不安は以下のように分けることができます。
- 大衆が抱く、生活が脅かされることで生じる不安(渦になれば「有事ムード」に発展)
- 「中央銀行」が抱く、雇用情勢などが脅かされることで生じる不安
- 社会全体が抱く、「大局的な社会変化」への不安
これら三つの不安は、以下の金(ゴールド)市場を取り巻く七つのテーマの、(1)有事のムード、(5)中央銀行、(7)大局的な社会変化にあてはまります。
ウクライナ危機が長期化した場合、短中期、中長期、超長期いずれの時間軸においても、不安がかき立てられ、さまざまな投資家の金(ゴールド)を保有する意欲が高まる可能性があります。
図:金(ゴールド)を取り巻く七つのテーマ(筆者イメージ)
また、ウクライナ危機が長期化すれば、しばしば株価が不安定化する可能性があります。そうした場合は、株の代わり「代替資産」の側面から金(ゴールド)が買われやすくなると考えられます。
ロシアが非友好国に分類しない中国が「一物二価」の恩恵を受けて、経済回復が進んだ場合、宝飾需要が増す可能性もあります。
仮に、米国の利上げで急速にドル高が進み、金(ゴールド)相場に下落圧力がかかったとしても、ウクライナ危機起因の複数の上昇圧力がそれを相殺し、長期視点では、相場は上向くと考えます。
今回はウクライナ危機勃発から半年が経過し、各種状況を確認した上で、金(ゴールド)相場が今後どのように推移するかを、考えました。
[参考]貴金属関連の具体的な投資商品例 ※級は筆者の主観
初級:純金積立、投資信託(当社では、楽天ポイントで投資信託を購入することが可能)
純金積立・スポット購入
ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
三菱UFJ 純金ファンド
UBSゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)
中級:関連ETF、関連個別株
SPDRゴールド・シェア(1326)
NF金価格連動型上場投資信託(1328)
純金上場信託(金の果実)(1540)
NN金先物ダブルブルETN(2036)
NN金先物ベアETN(2037)
SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)
iシェアーズ ゴールド・トラスト(IAU)
ヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)
バリック・ゴールド(GOLD)
アングロゴールド・アシャンティ(AU)
アグニコ・イーグル・マインズ(AEM)
フランコネバダ・コーポレーション(FNV)
ゴールド・フィールズ(GFI)