失敗8:配当利回りが下がってきたから売ったけど、そのあと急回復。売らなきゃよかった…

[予防策]連続増配銘柄投資法で長期投資

 失敗1でも説明したように、株価が上昇すると(配当金額が変わらなければ)配当利回りは下がります。投資家は株価が上昇すると売りたくなるもの。とりわけ株価は、配当を受け取る権利が得られる最終売買日の「権利付き最終日」に向かってじりじり上昇していく傾向があるので、長期投資のつもりで買ったのに、つい「権利付き最終日」前に売ってしまって配当をもらい損ねた! 売却益よりも配当金の方が多かった! なんていう落とし穴にはまった経験がある人もいるはず。

 落とし穴を避けて通るためには、堅実に配当を出し続けている銘柄というだけではやや弱いといえます。そこで、失敗6で紹介した「連続増配銘柄」に注目しましょう。連続増配できるだけの体力と先見性を持っている企業ならば、インカムゲインもキャピタルゲインも狙えそうです。

 このような連続増配銘柄なら、次回の配当金も期待できるので、目先の株価の上昇に一喜一憂せずにすみ、他の多くの投資家もチャンスがあれば買いたいと虎視眈々と狙っているため、下値が支えられているという安心感もあります。

 このような超優良企業を探すには、PER(株価収益率)や、ROE(自己資本利益率)とか、EPS(1株当たり利益)とかの指標を見る必要があるのですが、投資初心者にはややハードルが高い指標です。そこで過去の配当実績を調べて、連続増配を続けている企業を見つけましょう。連続増配は体力があるからこそできること。きっとPERやROEもいいはず……そんな逆転の発想です。