失敗5:高配当を期待して5年以上保有しているが、配当が少なすぎてありがたみをあまり感じられない。売りたくなってきた

[予防策]複利投資&10年単位でのんびり構えよう

 高配当銘柄とは一般に配当利回りが3~4%を超える銘柄のこと。定期預金などと比較すれば3%は高金利といえますが、それでも投資金額が少ないと、受け取れる配当金も「ありがたみ」を感じるほどではありません。例えば投資金額が100万円の場合、3%は3万円。5%でも5万円。ちょっとぜいたくをすると使い切ってしまいそう。

「ありがたみ」を感じたいのなら、資産形成を目的とした10年単位の長期投資と決めて、配当金を使わずに全て再投資して、複利効果を味方に付けましょう。資産形成目的なのだから、投資資金は配当金に限ることなく、新たな資金を加えて、なるべくたくさんの株を買うこと。ちなみに配当金の受け取りを「株式数比例配分方式」にしておくと、配当金が証券口座に入金されるので買い増しが楽にできます。

 複利効果を味方に付ける前提として、最初に買う銘柄は、1年で株価が2倍、3倍になりそうな(その代わり業績が安定せず、配当にも波がある)成長銘柄ではなく、業界のリーダー的存在で、財務内容が良く、収益を着実にあげ、配当を出し続けている優良銘柄を選ぶこと。目先の株価の上下に惑わされずに機械的に買い増ししていくと、複利効果と買い増し効果によって、投資残高は急カーブを描いて増えていきます。1,000万円に到達すれば、配当利回り3%の配当金は30万円、5%なら50万円。もう「ありがたみ」を感じないなんて言えなくなります。