米国市場、イベントごとに株価上昇

 また、気をつけておきたいのが、次回のFOMC(米連邦公開市場委員会:9月20~21日開催予定)まで時間があるという点です。足元の株式市場はインフレ減速を示す経済指標によって上昇してきました。

図5 米NYダウ(日足)の動き (2022年8月12日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 米国株市場に目を向けると、先週末12日(金)の米NYダウ(ダウ工業株30種平均)終値は3万3,761ドルとなり、節目とされる3万3,000ドル台を超え、200日移動平均線も射程圏内に捉えてきました。

 上の図5を見ても分かるように、NYダウは6月17日の安値を底にして、FOMCや雇用統計、CPI(消費者物価指数)などのさまざまな材料をこなしながら順調に株価を上昇させてきたことが分かります。

 これらの材料をこなす中で「インフレの減速が続けば、FRB(米連邦準備制度理事会)による金融引き締めペースが緩和され、景気への影響も限定的にとどまるのでは」という見方に対して自信を深めているようにも見えます。