今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは136.85

下値メドは135.00

インフレ:生活コストの上昇による支出の抑止力はコロナの4倍も大きい
英国:消費者センチメントが急速に悪化。消費者の1/3が「新しい服を買わない、外食しない」
ESG:温室効果ガスのうちの10%は食品ロスから出たもの。自動車から排出量と同規模
天然ガス:デンマーク「ロシアの供給がストップすれば、過去最悪の国家的危機が発生する」
米株:FRBの量的引締めで、米国株式が10%下落するリスクも
中国:船会社が上海からの積み荷引き受けを拒否。コロナ感染を心配
FIREブーム終了:生活コストの上昇で、早期退職をした人々が雇用市場に戻っている

 7月7日(木曜)のドル/円は、小幅「円安」。
 24時間のレンジは135.54円から136.22円。値幅は0.67円。 

 2022年の134営業日目は135.90円からスタート。東京時間昼前に135.54円まで円高に動いたが、すぐに買いに出会い、夜の初め頃には136.22円まで反発。今月の高値(136.36円)を目指す位置につけている。終値は136.00円(前日比+0.074円)。

レジスタンスは、
136.22円(07/07)
136.36円(07/05)
136.81円(06/30)

サポートは、
135.80円(200時間移動平均)
135.54円(07/07)
134.94円(07/06)

 この日のドル/円は、値幅は比較的狭かったが、まだ円安を狙う位置につけている。今週末行われる第26回参議院議員通常選挙は、世論調査によると、与党は改選124議席の過半数を上回る勢いを維持している。

 参院選の大きな争点のひとつは、急速に進行しているインフレだが、与党支持率の高さは日本人の多くが物価高と円安に寛容とも解釈できるので、来週のドル/円は140円を目指して円安に弾みがつくこともありえる。

 また、来週発表される米国の6月消費者物価指数は、過去40年間で2番目の上昇率を持つ、強い勢力のインフレ率との予想がでている。FRB(米連邦準備制度理事会)のウォラー理事は「インフレは高すぎ、下がっているようには見えない」と警戒感露わで、今月の会合では「(0.50ポイントではなく)0.75ポイントの利上げを支持する」と表明した。これも、来週のドル高要因になるだろう。

 しかし、その前に今夜の米雇用統計がある。

 現在のマーケットは、「成長不安」か「インフレ懸念」かの2つに分断している。先週からは米国の景気後退懸念がテーマになっている。米国人の70%が「すでに景気後退か、年末までに景気後退になる」と悲観的な考えを持っていて、米消費者信頼感指数が大幅に悪化するなど、米指標はすでに景気減速を示している。FRBが注目するPCE(個人消費支出)コアデフレーターも伸び悩んでいる。パウエルFRB議長の「インフレ退治のために無条件でコミットする」という決意が試される。

 その「成長」テーマにとって最も注目するべき重要な指標が、今夜発表される米雇用統計だ。高インフレと株式市場の変調で、FIREで一度引退した人たちが仕事に戻り始めたといわれている。

 5月米雇用統計についての詳しい解説は「FIREブームの終わり。仕事を見つけないと、これから生活できない!」をご覧ください。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成